
今回は以前に掲載した記事を再掲載いたします。
みなさんもまだ記憶にある人はいるとと思いますが、2013年3月に韓国で大規模なシステム障害が発生しました。
私たちがニュースで知った限りでは、普及するまでにかなりの時間がかかったことくらいで、その真相などについてあまり報じられていませんでした。そこで、今回はこの韓国の大規模システムダウンについて特集していきたいと思います。

2013年3月20日14時に、韓国国内で一斉に大規模ばシステムダウンが相次いで起こりました。
システムダウンが起こったのは放送局のKBS(韓国放送公社)・MBC(文化放送)・YTNと新韓銀行他銀行関係で、同時刻に一斉にサーバーダウンがおこり、ATMやネットバンキング、また各箇所の窓口の業務が一斉にストップしました。
被害に合った台数はPC・サーバー含め約4万8700台が被害に遭い、すべての業務が復旧したのが翌月の4月10日となりました。
この事件での最大のポイントは、被害に遭ったPC・サーバーを再起動すると立ち上がらないということです。立ち上げようとしてもOSそのものが立ち上がらず、また、リカバリー処理を行ってもリカバリーできないといった最悪な事態でした。


発生当時、日本で日本でも十分警戒にあたっていましたが、全然被害はない状況でした。

韓国政府は事件が起こった当初は「北朝鮮」からのサイバーテロと見て今いたが、実は違ってあったようで、原因の追及にはかなり時間を費やしたようです。

実は、この大規模システムダウンの原因は、非正規Windowsの使用ということです。
当初Windowsのライセンス認証を行っていないとかいろいろ情報が錯綜しましたが、調査結果として韓国での公共機関での非正規Windowsが原因だったようです。しかも、個人レベルではなく、各機関でWindowsの非正規品をコピーして使用していたと言われています。

通常のWindows製品の場合、Microsoftのサーバーからきちんと修正プログラムやアップデートプログラムなどが配信されます。しかし今回の韓国で使用していた非正規Windowsの場合、これらの修正プログラムやアップデートなどはどうやら「中国」のサーバーからダウンロードされるように仕込まれていたみたいで、通信の際にも通常の正規版の場合は完全SSL通信で行われますが、非正規の場合は通信だけSSL通信を行っており、繋がっているサーバーは全然暗号化にないいていないことも分かりました。
当然「非正規Windows」ですので、正規のサーバーからアップデートを行うことができません。
ウイルスの種類にはいろいろありますが、今回は同時に複数のウイルスが活動したようです。
DDos攻撃によりネットワーク障害、マルウェアによるHP改ざんなどもありましたが、一番大きかったのは悪性ウイルスによるデータ破壊とMBRの破壊でした。
このウイルスの活動により、ファイルなどのデータが削除されたりハードディスクの起動領域を破壊したりといった具合で、結果としてパソコンやサーバーが立ち上がらなくなったと言われています。当然ウイルスですので、ねずみ算式に感染が広がり、非正規・正規のWidows関係なく攻撃されてしまいます。また、WindowsだけでなくLinux系のサーバーのMBR破損やシステムファイルの削除などの被害もあったと言われています。

今回のこの大規模なシステム障害ですが、過去のシステム障害からの一場面にすぎないという話もあります。
韓国国内がどうやらターゲットにされているようであり、「Operation 1Mission」と呼ばれているようです。
この「Operation 1Mission」は2012年1月頃から活動が行われおり、2013年3月20日の活動はこの「Operation 1Mission」の1つのミッションであるということです。
この「Operation 1Mission」の実態は今でもつかめておらず、また活動を行うかもしれないような状況です。


結論としてまとめると、2013年3月20日の韓国の大規模サーバーはWindowsの非正規を使用していることが大きな原因でした。つまり「海賊版」を使っていたということになります。この非正規版の使用は個人レベルではなく、政府(軍)含め、各公共機関や団体などでも堂々とみんな使用していたことです。
つまり国レベルで「赤信号・みんなんで渡れば怖くない!」といった感じです。
きちんと「モラル」があるのであれば、通常はきちんとした製品を購入して使うのが当たり前ですが、
国そのものに「モラル」が無いわけで、今回の「慰安婦問題」や「領土問題」などを見てもわかる通り、自分たちがよければすべて良し!といった感じで後先のことを考えていないということではないのでしょうか。結果として国全体の品位が問われる大きな事件だったと思います。
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