JINKOUEISEI

 今回はちょっと地球の地上から離れた話題をお届けします。
 現在生活に欠かせない「人工衛星」ですが、この衛星を制御している心臓部であるコンピュータはすごいものを使用していると思っていませんか?どんなものを使っているかお答えしましょう。

 人工衛星はすごい専門のコンピュータを使っていると思う人も多いと思いますが、実は衛星などに搭載されているコンピュータは私たちが使っているコンピュータの100分の1程度の性能しかありません。
 性能は昔の「マイコン」ほどになります。ちなみに、衛星に搭載されている基板はこちら。
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 えっ!と思う人も多いでしょう。実はこれには理由があるのです。
 衛星がある位置は「宇宙」つまり、地球の外になります。その過酷な環境の中でまず問題となるのが「電源」です。
 地上から電源を供給するわけにはいきません。太陽光で電源を確保しなければなりません。しかも太陽があたる時間とあたらない時間があります。あたらない時間の場合、充電したバッテリーで動かさなければなりません。そのため、使用電力を極力抑えなければならないのです。
HUREA

 もう一つは「太陽の磁気」つまり「宇宙線」です。人工衛星は常に「宇宙線」にさらされます。太陽のフレアの爆発などにより、強力な多くのX線、ガンマ線、高エネルギー荷電粒子が発生します。これにより、コンピュータ関連に異常が出てきます。(正確にはコンピュータ内部のビット反転です。)異常が出た場合は高性能だと修正できないため、あえて性能を低くし異常が出た場合簡単に修正できるようにしているのです。
 もし、宇宙線などが直撃した場合にデータの正確さを出すためにどうしてるのかといいますと、実は人工衛星には同じ基盤が複数枚搭載されているのです。異常が出た場合、この複数枚の計算結果から多数決を取って結果を送信しているのです。

 人工衛星との通信には「マイクロ波」が使われており、使われる周波数帯は国際法で決められています。

マイクロ波(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD%E6%B3%A2

 これらの周波数を使って通信するわけですが、この通信には発信から衛星に到達し、応答が帰ってくるまでにタイムラグが発生します。
 ちなみに地球上の静止衛星の場合、片道 0.13秒(平均)往復で応答約0.5秒、月面だと片道1.3秒 、往復で2.6秒、火星だと片道4.3分、往復8.6分というタイムラグになります。
 NASAなどの衛星観測の場合片道何時間単位というのもあり、精密な時間計算を行いながら、制御命令を人工衛星に出しているのです。