IPV4
 一昨年、IPv4アドレスの枯渇問題を掲載しましたが、これがとうとう現実になってしまいました。
ヨーロッパに割り当てられていたIPv4アドレスがついに枯渇してしまい、これ以上IPアドレスが新規に提供できない事態になっております。


NETWORK1
 IPv4のアドレスとは現在使用されている一般的なアドレス体系であり、192.168.0.1などの4つの数字の組み合わせでのIPアドレス体系で表現されます。このアドレス体系は、約43億個のアドレスを作ることができるのですが、現在世界的なネットワークの普及により、いずれはこのIPアドレスは近いうちに枯渇していうと言われました。

以前の記事:【とうとう】IPV4アドレスが枯渇【IPV6へ】

IANA


 ヨーロッパや中央アジア地域・中東のIPアドレスを管理を行うRIPE NCCによると、IANAから割り当てられたIPアドレスのうち、最後のIPアドレスを使い果たし、これ以上のIPアドレスは提供できないということになってしまったようです。いよいよ世界的にこのIPv4アドレスの枯渇問題が現実になってきました。

 このIANAは世界中のIPv4アドレスを管理しており、その約43億個のアドレスの中からアジア、ヨーロッパなどの地域にあるアドレスを管理する団体に使用できるアドレス体系を分配していました。

 このIPv4アドレスの枯渇問題はヨーロッパが最初ではなく、もうすでに他の地域でもこのIPv4アドレスが枯渇しています。


 2011年2月に管理の大元であるIANAでIPv4アドレスが枯渇しており、2011年後半には東アジア、南アジア・太平洋エリアで使用できるIPアドレスがなくなりました。
 そして2012年9月には、ヨーロッパ地域のRIPE NCCの未割当のIPアドレスが枯渇し、
 2014年6月にラテンアメリカ地域、2015年9月には北米地域のIPv4アドレスが枯渇と、世界中のアドレス管理団体でIPv4アドレスが次々に使い果たされてしまいました。
 その後の対応として、以前の記事にも書きましたが、未使用となったIPアドレスを使い回すことで対応してきましたが、この方法でもすでに限界となり、今年の2018年4月7日にヨーロッパ地域では、IANAから受け取った最後のIPv4アドレスも使い果たしてしまったとのことです。
 この使用されなくなったIPv4アドレスの再利用は現在は積極的に行っておりますが、この方法でも限界に達しており、2020年頃にすべての利用可能なIPv4アドレスがなくなることがすでに予想されています。
 この問題を解決するには、新体系であるIPv6アドレスへの移行が必然となります。IPv6アドレスは128ビットで表されるため、膨大なアドレス範囲が使用可能になり、この枯渇問題がすべて解決できます。
 このIPv4アドレスの枯渇問題を起に、各主要サーバーでは一気にIPv6体系への移行が急速に進められます。IPv6体系の環境になっていないユーザーは早急に環境を整えるのがベストだと思います。