RekiWindows

 先日から過去の特集を再掲載いたしております。
 前回から数回に分けて歴代のWindowsの思い出などを綴っております。今回はWindowsCEです。
 Windows CE は、マイクロソフトが開発した組み込み機器向けの32ビットのOSです。Windows CEは現在でも産業機器などに多く使われていますが、なぜここで「思い出」として登場したかと言いますと、このWindows CEは昔「ハンドベルドPC」として一般ユーザーが使用していた時期がありました。


1.ハンドベルドPCを持つというのがパソコンユーザーのあこがれ
HANDBERU


 パソコンがWindowsの登場のおかげで一人1台という社会となっていきました。当時はデスクトップパソコンが主流でしたが、Windowsの登場によりノート型パソコンも徐々に普及していきます。
 しかしその当時のノートパソコンは現在のノートパソコンとは違い、「ごっつい!」つまり重たく、持ち運びにくいのが欠点でした。
 こんな感じ
NTPC001

 しかも現在と違いバッテリー駆動の時間が短く、バッテリー駆動でせいぜい3時間も使うと良い方ででした。そこで登場したのがハンドベルドPCです。このハンドベルドPCは非常に小型で、ポケットに入れることが出来るほどのサイズです。このハンドベルドPCにWindowsCEが入っていました。
 当然Windowsですからエクセルやワードも動作します。そのため、簡単に持ち運べることから特に仕事のできるサラリーマンに大人気で、このハンドベルドPCを持っているのが一つのステータスになった時代もありました。

2.通信手段は携帯電話(スマホじゃないよ!)昔かしむかしのMova!

MOva
 
 ハンドベルドPCは小型だったため、通信手段は現在みたくLANを組むことが出来ません。そのかわり唯一ネットワーク接続を行おうとする場合は携帯電話を使うしかありませんでした。つまり携帯電話を「モデム」として使用します。そのため、通信料金は音声電話の料金と同じであったため、非常に高い料金がかかりました。


3.ハンドベルドPCの人気が徐々に低下
NTPC002

 一世風靡したハンドベルドPCですが、やがて徐々に人気が下がってきます。その大きな原因は「ノートPC」の軽量化や性能アップによるものです。ノートパソコンが軽量化になるにつれてハンドベルドPCは人気がなくなってきます。ハンドベルドPCの欠点は異なるデータの移動が難しいことと、あまりにも小さいため、文字入力がやりにくいというのがありました。そんなことから徐々姿を消していったわけです。

4.WindowsCEを見かけなくなったのはOPではなくハードの要因
WINCE

 WindowsCEがブレイクしきれなかった大きな要因はやはり使用していたハードウェアに原因があったと思います。Windows CEはその当時のMicrosoftの技術の流れを持っていたため、非常に良いOSでした、しかし、使用していたハードが短命であったため、思い出のOSとなってしまったと思います。


5.WindowsCEは現在も生きている

 WindowsCEは本来は産業用機械の組み込みOSで、現在はバージョンアップを行い、「Windows Embedded Compact 」として現在でも使用されています。みなさんの目に見えなくてもきちんと現在でも存在しているOSで現在も現役でがんばっています。