「システムの割り込み」というのはWindows8以上のOSはタスクマネージャーを開くと表示されています。しかし、この「システムの割り込み」はタスクマネージャーの表示されていてもWindowsのプロセルではありません。つまり、実行ファイルというものが存在しません。そのため、「システムの割り込み」のサービスをいくら探しても見つかりません。

　「システムの割り込み」というプロセス？はあくまでも便宜上タスクマネージャーに表示させているだけで、プログラムなどの「遅延プロシージャ呼び出し」という処理にCPUがどれだけのパワーを使って処理を行っているかという確認のための数値となります。

　

　この「システムの割り込み」というのが２種類あります。すぐに「割り込み」を行う「割り込み処理ルーチン」と後でゆっくり処理を行う「遅延プロシージャ」という割り込みです。

　すぐに「割り込み」を行う「割り込み処理ルーチン」はデバイスの状態をチェックしたり、エラーが起きた場合にログに保存などすぐに処理を行分ければならない処理を行います。

　一方、「遅延プロシージャ」というのはアプリの起動など他の処理の間を狙ってゆっくりと処理を行うもので、実際には「割り込み処理ルーチン」でデータをロードする「下準備」をしておき、その下準備したのを「遅延プロシージャ」がゆっくりと処理を行うといった手順となっています。

　そのため、Windowsの処理の中でも重たくなる原因の１つとされておりますが、非常に重要なものとなっております。

　上記のことから、システムの割り込みでCPU100％となるというのは直接的な不具合ではなく、いろいろな原因が考えられます。場合によってはそれが正常な場合もあります。下記にそれらの原因の一覧を記していきます。

A.パソコン内部の掃除をしておらず、ほこりだらけ

　パソコンの内部を掃除していないと、CPUの発熱処理が悪くなります。それにより、本来発揮できるCPUの処理能力が著しく低下してしまいます。えっ？と思うかもしれませんが、これによる原因が非常に多いのが現状です。

B.USB接続などの周辺ハードウェアが多い。

　通常使用しているプリンターやハードディスクくらいなら問題ないのですが、中には凝っているマニアでいろいろな周辺機器を数多く使用したがる人がおります。周辺機器が多くなると、その分ハードウェアの割り込みが頻繁に発生するために割り込みの処理が重くなります。

C.Windows　Updateがバックグラウンドで実行されている。

　普段の時間は問題ありませんが、Windows Updateが裏で実行されている場合はシステムの割り込み処理が頻繁に発生するためにCPUの使用率が大きくなります。

D.ウイルススキャンを行っている。

　Cの場合と同様です。ウイルススキャンは割り込みの優先が高くなるためCPUの使用率が大きくなります。

E.インターネットブラウザを使っている。Youtubeなどの動画を見ている。

　インターネットブラウザの閲覧や動画の視聴などの場合、ビデオメモリ（GPU）の処理が大きくなります。そのため同時にCPUの使用率も大きくなります。

　最近のCPUはGPU機能もあるものが多く、その場合は結果としてCPUの使用率も大きくなります。

F.容量の大きいアプリを開く。

　容量の大きいアプリを開くと当然ロード時間もかかりますので、システムの割り込みでCPU100％になる場合もあります。

G.ドライバソフトに不具合がある。

　ドライバソフトに不具合がある場合にシステムの割り込みでCPU100％になる場合もあります。その場合は前回のドライバの再インストール方法で一旦完全に削除してから再インストールすることで治ります。また、ネットワークドライバなどは電源の管理などで高負荷の状態になっていないか確認してください。

H.常駐ソフトが多すぎる。

　常駐ソフトが多いのも１つの原因となります。不要な常駐ソフトは常駐させないようにしましょう。

H.そもそもパソコンの全体のスペックが低い。

　パソコンの全体のスペックが低い場合はシステムの割り込みでCPU100％になっている時間も長くなります。Windows標準のエクスペリエンスを実行し、どの部分のスコアが低いか確認して改善してみましょう。古いパソコンでもエクスペリエンスを使って改善できる部分があります。

　このようにシステムの割り込みでCPU100％となる原因はいろいろなものがあります。また、使用するアプリなどによってはバージョンアップするごとに重たくなり、同時にシステムの割り込みがCPU100％になる頻度が高くなるものもあります。この問題を解決するには１つ１つ原因を特定していくしかありません。

　また、時々ですがWindowsの更新ロールアウト（KB)の不具合によって起こる場合もあります。常に情報をチェックしておきましょう。