
本日は過去の記事を再掲載いたします。
今年は猛暑(酷暑)が続いております。熱中症には十分気を付けてください。この暑い時期になるにつれて多くなるトラブルのひとつに、急に電源が落ちるという症状です。このトラブルは不定期で起きるため厄介なトラブルですが、その原因の中に「電力不足」があります。この症状はイベントビュアーでは「Kernel-Power 41」の重大エラーが表記されます。

この電力不足ですが、冬場よりも夏場に多く発生します。これはパソコンには「電源ユニット」が付いていますが、この電源ユニットの最大の消費電力以上に電力を消費してしまっているのが大きな原因です。

このトラブルが発生すると、Windowsのイベントビュアーのログに「ソース: Kernel-Power、イベントID: 41」という重大エラーとして記されます。一種の爆弾エラーとも呼ばれ、このエラーコードから「KP41病」とも言われています。
この「KP41病」なぜ起きるかというと答えは簡単です。使用電力が足りないのです。

パソコン内部ではいろいろなパーツに電源を供給しています。それらの使用電力の目安は次の通りです。
ハードディスク 20W/1台
SSD 10W/1台
光学ドライブ 30W/1台
メモリ 5W/1枚
冷却ファン 5W/1個
マザーボード 50W(ただし、マザーボードによって大きく違ってくる可能性あり、詳しくはメーカーサイトで確認)
CPU 現在使用しているCPUの型番をGoogleなどで検索し、TDP値を確認。このTDP値に1.5を掛けた数値が使用電力
余裕係数 電源ユニット×0.4(余裕係数とは後にパーツを取り付けるためのワット数。通常は30~50%を取る)
これにGPUの使用電力を足してください。
通常はこの計算した数値が電源ユニットの最大消費電力内で収まっているのが基本です。ただし、これらの数値はあくまでも平均値で、夏になるにつれて各ファンの回転に電力を消費するため、この数位の1.3倍くらいは電力を消費すると思ってください。
また、気をつけなけれなならないのは、USB機器の電源供給も電力を消費するということです。USB機器が多くなるほど電力不足になる可能性があります。(絶対とは言えませんが...)
ではこの「KP41病」どうやって防ぐか?

まずはパソコンの内部を掃除してください。パソコン内部は1年稼働しただけですごい埃がたまります。この埃によって排熱効果を妨げています。掃除することによって冷却ファンの稼働も下がりますので電力は低下します。
また、電源の排気ファンの掃除も忘れないようにしてください。この電源のファンに埃がういていると、電源ユニットは定格の電源を供給できなくなる場合もあります。

次にUSB機器で使用していないものをUSBから外してください。ちょっとではありますが電力消費が下がります。

ハードディスクをSSDに交換するのも一つの手です。ハードディスク 20W/1台/SSD 10W/1台と消費電力が半分になります。ドライブを2台以上設置しているパソコンにとっては有効の手と言えます。
あとは最終手段、電源ユニットのパワーアップです。ただし、これはパソコン組み立ての知識がないとできません。パソコンショップで相談するのもありかもしれません。
KP41病はいろいろな原因で起こる症状ですが、その大半はこの電力供給不足が原因です。上記のことを行って症状がでなくなったといった声も多数ありますので、ぜひ試してください。
コメント
コメント一覧 (2)
少々見づらいですが電源のスリットすき間から中を覗き、上部が膨らんだり、茶色い汚れがついてるようなら、まずは電源交換してみると良いです。
私はこのパターンのKP41病にもう5台ほど遭遇しました(ToT)
ブルースクリーンやフリーズ等の症状がなく、いきなりシャットダウンしてしまう。
シャットダウン後、すぐに電源ボタンを押しても起動しない。
PCの負荷に関係なく何もしてないのにシャットダウンする。
CPU、GPUファンは高速回転していないので熱暴走の可能性はなし。
各種設定でもシャットダウンしてしまうので電源ユニットかマザーボードが怪しいと睨みましたが、電源ユニット交換で治りました。
恐らくシャットダウン後に暫く時間が経たないと電源ボタンが反応しないという点がポイントだと思いますが参考になれば!