CPU100
 最近、RAVBg64.exe(またはravbg64.exe)プロセスによりCPU使用率が異常に高くなるといった問い合わせがちょくちょくあります。今回はその問題と修正方法をご紹介します。
 CPU100%の使用率の問題は以前から問い合わせが多く、そのほとんどがシステムの割り込み時にCPUが100%になるといったものが多いのが現状です。その問題については過去に記事に掲載しています。

【Windows】システムの割り込みでCPU100%【原因】
http://blog.livedoor.jp/zeropasoakita/archives/32268307.html

 しかし、上記の問題の他に結構多いのがこの「RAVBg64.exe」という特定のプログラムがCPUの使用率を占有しているといったものです。
 このRAVBg64.exe(またはravbg64.exe)はRealtekソフトウェアの一部であり、バックグラウンドプロセスで、ユーザーが通信アプリケーション(Skypeなど)をRealtekサウンドコントローラーに接続し、オーディオドライバーと通信アプリケーション間の適切な通信を確保できるようにするアプリです。このプロセスはタスクマネージャーだけでなく、アプリケーションを使用することを許可するように求める通知プロセスにも使用されています。
 通常はこのプロセスはCPUの使用率は非常に低いはずですが、何らかの原因によって突如としてCPUが100%になってしまうことがあるようです。そのため、今までは何ともなかったが、ある日突然この「RAVBg64.exe」が急にCPUの使用率を占有し始めたといったことが良くあるようです。特に何らかのタイミングでRealtekドライバの更新を行い、更新後から急にCPUの占有率が異常に高くケースが多く見られます。

 この「RAVBg64.exe」のCPUの占有率をもとに戻すには次の方法で行います。

1.オーディオドライバーを更新する

 まずはRealtekのオーディオドライバを最新のものに更新します。適切なドライバーがインストールされていない場合、デバイスは正しく機能しない場合があり、デバイスのソフトウェアプロセスによっては、CPU使用率が高くなる可能性があります。そのため、もう一度オーディオドライバを最新のものにします。
 [スタート]ボタンを右クリックし、検索→「デバイスマネージャ」と入力します。検索結果に出た「デバイスマネージャ」をクリックします。
 一覧の中の「サウンド、ビデオおよびゲームのコントローラー」の中の「Realtek ○○○○」を右クリックし、「ドライバの更新」を選択します。
 更新する際にドライバーソフトウェアを自動的に検索するか、コンピューターでドライバーソフトウェアを参照するかを尋ねられます。最初のオプションを選択すると、Windowsはコンピューターとインターネットでデバイスの最新のドライバーソフトウェアを検索します。通常はこの自動的に検索することによって最新のドライバに更新されます。
 ドライバーソフトウェアを参照するオプションを選択する場合、事前にRealtekから最新のドライバを入手する必要があります。ドライバを入手し、展開したフォルダを指定しなければなりません。
 指示に従って更新プログラムがインストールされたら、コンピューターを再起動し、RAVBg64.exe(またはravbg64.exe)プロセスが依然としてCPU使用率が高い状態になっているかどうかを確認します。

2.Realtek Audio Managerを無効にする

 この方法は、システム構成を使用してRealtek Audio ManagerをWindowsシステムの起動時に無効にする方法と、デバイスマネージャーでオーディオデバイスを無効にする方法を示します。


 [スタート]ボタンを右クリックし、検索→「system configuration」を検索します。「system configuration」をクリックし,「スタートアップ」を開きます。この中のRealtekソフトウェアを見つけます。チェックボックスのチェックを外し(または選択して[ 無効化 ]をクリック)、[ 適用 ]をクリックします。次に、下の「OK」をクリックし、コンピューターを再起動する必要がある通知されますが、[ 再起動せずに終了 ]オプションをクリックし、一旦この画面を閉じます。
 次に、上記の1.オーディオドライバーを更新するの要領で [ サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー ]セクションを展開して、Realtekデバイスを右クリックします。次に、「デバイスを無効にする」オプションを選択します。
 ここで一旦システムを再起動させます。
 再起動なったら、今後は逆に「system configuration」内のRealtekソフトウェアを有効にし、「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー 」内のRealtekデバイスを有効にします。
 これでCPUの使用率が正常に戻ったか確認します。


3.新しいレジストリキーを作成する

 この方法はレジストリを直接編集しますので、細心の注意を払ってください。Windows Windowsキー+ Rを押すか、[スタート]を右クリックして[ ファイル名を指定して実行 ]を選択し、「regedit」と入力します。Enterキーを押すか、[ OK ]をクリックします。
「HKEY_LOCAL_MACHINE / SOFTWARE」パスに移動します。この中の「Softwere」に移動し、新規」を選択してから「キー」を選択します。そのキーに「SRS Labs」という名前を付けます。その後、新しく作成した「SRS Labs」キーを右クリックし、「新規作成」、「キー」を選択、そのキーに「APO」という名前を付けます。
 レジストリエディターを閉じて、コンピューターを再起動します。RAVBg64.exe(またはravbg64.exe)により、通常よりも高いCPU使用率が依然として発生しているかどうかを確認します。


4.システムファイルチェッカーを実行する


 システムファイルチェッカーは、ユーザーがWindowsシステムファイルの破損をスキャンし、破損したファイルを復元できるWindowsのユーティリティです。このユーティリティによって欠落または破損したシステムファイルを修復することができます。

 スタートを右クリックし「検索」→「コマンドプロンプト」と入力します。「コマンドプロンプト」の結果を右クリックし、「管理者として実行」オプションを選択します。
 コマンドプロントが出てきたら下記のコマンドを入力します。

SFC / scannow

 システムファイルチェッカーが起動し、スキャンの完了に時間がかかるはずです。システムの性能によっては15分以上はかかります。決して途中で電源を切らないでください。スキャンプロセスが完了するのを待って、コンピューターを再起動し、RAVBg64.exe(またはravbg64.exe)プロセスにまだ問題があるかどうかを確認します。

 このいずれかの方法でこの問題のほとんどは修正することができます。もしこの問題に遭遇した場合は試してみてください。

 なお、当ブログ、12月の1か月間は更新頻度が少なくなります。あらかじめご了承ください。