Youtube
 Windows 10でFirefox 75以降を実行している場合、一部のユーザーでYouTubeを視聴すると、動画の下半分が白い画面になるという現象が発生しているようです。
 この現象について正式にMozillaもGoogleもこの問題についてコメントしていませんが、使用ユーザーによると、Firefoxに新たに搭載されたブラウザのフィンガープリント防止システムが有効になっている場合に発生しているようです。

 この
ブラウザの「フィンガープリント」というのは、インターネット上のトラッキング技術です。今まではCookieを使って端末情報や訪問回数などさまざまな内容が記録され、Webサーバーなどに送信することによってユーザーの履歴情報を得ることができました。しかしここ近年、Cookieを使って企業のマーケティングの解析に使われることを懸念し、ユーザーはCookieの使用制限(セーフブラウジング)を行う人が増えました。そこで新たに登場したのがこの「フィンガープリント」です。

 「フィンガープリント」は直訳すると「指紋」。つまり、「ブラウザーフィンガープリント」を
JavaScriptで取得し、その情報をハッシュ値で保存するという技術となります。

 この
「フィンガープリント」、非常に怖いところは個人を特定できてしまうという点です。このハッシュ値の中にブラウザーの種類・バージョン、OSの種類・バージョン、画面の解像度、利用可能なフォント、プラグイン、ブラウザを使用している時間帯、言語とフォントの設定、ユーザーのハードウエア構成も含まれており、これらすべての情報が完全に一致する確率は数百分の1となります。つまり、このハッシュ値によってユーザーが特定されるということになります。人間の指紋と一緒です。

 今回このYouTube動画の下半分が白い画面になる問題は、新たにFirefoxがこの「フィンガープリント」対策でセキュリティを強化した「
フィンガープリント防止」機能が有効になっている場合に発生しています。
 この機能を無効にする場合、
about:configで設定を開き、resistFingerprintingの項目を「False」(無効)にします。

 ただし、この値を無効にすると、セキュリティ上あまりよくありませんので、影響がある場合のみ変更を行ってください。また、近々アップデートがあると思いますので、修正されたらこの項目の値を元に戻してください。




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