みなさんが知っている「Windows95」はこの「Windows3.0」は登場してから5年半後に発表となっています。
　Windows 3.0 には 16色の色が付属しており、16 MB のメモリ管理が可能でした。386 PC には、1 MB の空きメモリを搭載した 80386 プロセッサが必要でした。インストールディスクは当時3.5インチまたは5.25インチのフロッピーディスクに出荷されていましたが、マッキントッシュなどがまだ先にあった時期には、おそらくマイクロソフトにとってこのGUIは画期的なものでした。
　
　このWindows3.0はWindows95のように家庭向けではなかったOSです。1つのWindowsプログラムがCPUを占有してしまいほかのプログラムが止まってしまうこともしょっちゅうありました。また、家庭向け市場において、多くのゲームやエンターテイメントソフトがMS-DOSへの直接アクセスを必要としていたため、一般的に操作が難しいといったこともあり、業務向けのOSとして多く使われていました。
　また、このWindows3.0があまり日本で使用されていなかった大きな原因のひとつに、「PO-9800シリーズ」の存在があります。このWindows3.0が発表されていたころ、日本ではNECの「PC-9800」シリーズのシェアが非常に高い状況にありました。Windows3.0が使用するPC/AT互換機は世界中で販売されているため、マシンそのものの開発コストは非常に低価格で行うことができました。しかし、大きな壁として「日本語」というのがありました。現在のWindowsでは当然日本語対応できていますが、その当時の「日本語」を導入するというのは大きな壁であり、片方は英数で済むものが、日本語だとカタカナ・ひらがな・漢字を組み合わせなければならないといった、とても高いハードルであったということになります。

　現在、このWindows3.0を入手するのは非常に難しく、現在のマシン環境においてインストールを行うのは難しいと言えます。その理由は、現在の周辺機器があまりにも未来すぎて、その当時のWindows3.0はサポート出来ないからです。エミュレータ等を介してインストール・実行するのは可能かもしれません。（実際やったことがないので分かりません。）