Win102004

 Windows10の年2回の大型更新(バージョンアップ)についてですが、今年は通常のサイクルと違ったサイクルになる予定だということです。 
 通常マイクロソフトがどのようなサイクルでWindows 10の機能アップデートを行っているかおさらいしてみましょう。
  通常のサイクルでは 春のアップデートは「メジャーリリース」と呼ばれ、通常4月から5月に行われる大きな更新となります。このアップデートで通常は大きな改善や新機能の搭載などが行われます。2回目のアップデートである秋のアップデートは通常10月~11月に行われ、「マイナーリリース」と呼ばれており、小規模なアップデートとなります。このアップデートはサービスパックよりも少し多めのもので、春のメジャーリリースによる機能の改善に主に焦点が当てられております。したがって、秋の更新は新機能はあまり搭載されておらず、もし、新機能が出たとしても現在使用している機能の延長上のものになります。このリリースは今回のWindows 10のバージョン20H2の場合も同様で、1年前にも同じようにアプローチされています。
 今回、Microsoftは2021年にこのリリース戦略を変更し、小規模のリリースは春に、新機能やすべての機能を搭載した大型アップデートは秋に予定されるとのことです。

 今回、このようにリリースサイクルを変更した理由は次のような理由だと考えられます。
 一つ目はWindows 10 21H2に搭載される新機能の1つで、ARM上のWindows 10用のx86 64ビットアプリのエミュレーションを行えるようにするというものです。これは、現在Microsoftが主力のハードウェアであるSurface Pro Xようなデバイス上のアプリの不足に対処し、Windows 10上で利用可能なアプリの大規模なエコシステムへのアクセスを提供することが出来るようにするというものです。Surface Pro Xなどのデバイスが使用しているARMは長期的に焦点となり、Appleが独自のARMチップの構築を開始していることから、ARMチップへのデバイスにも提供できるようにするためにサイクルを変更したと思われます。

 もう一つはちょっと噂されているデスクトップ上でのAndroidアプリのサポート機能です。この機能は実際に秋のアップデートで実現すると予測されているかどうかはまだ明らかになっていませんが、現在Windows10の機能であるYour Phoneアプリと互換性のあるスマートフォンですでに利用可能な状態をWindows 10を実行しているすべての人が利用できるようにしたいと考えているようです。これにより、AndroidアプリをMicrosoftストアに持ち込むことで、端から端まで、よりネイティブな体験を提供することが出来るということです。この機能についての作業は現在進行中である可能性が高く、今のところ、マイクロソフトがこの機能についてどの程度の進歩を遂げているかは現在不明ですが、おそらく秋のアップデートを一つのターゲットにしていると思われます。
 このことから、今年の大型更新はMicrosoftにとって重要な機能を搭載する予定で、完全に近い形で提供できるように更新サイクルを変更したものと思われます。

おそらく、MicrosoftはWindows 10上のAndroidアプリの最適化に力を入れており、経験するかもしれないパフォーマンスの問題に対処することを目的としています。しかし、作業がまだ進行中であることを考えると, AndroidアプリのサポートがWindows 10でライブになるかどうかは見ておく必要があります - マイクロソフト自身が機能を発表していないことを考えると, 作られている進捗状況が期待と一致しない場合は、会社がプロジェクトを完全に放棄する可能性もあります