Win102004

 現在のWindowsの最終バージョンはWindows10です。これは誰でも知ってます。このWindowsの名前、最初は数字で、後にWindows95と変え、Windows7とまた数字に戻り、8となり、急に10になりました。何気なく使っていたWindowsの名前、不思議に思いませんか?今回はこの名前について思っていた疑問を解決していきましょう。

 まず、Windowsのバージョンをずらっと並べていきます。ここで、Windows serverバージョンはまた別になりますので省きます。みなさんが使っているWindowsのバージョン一覧です。

Windows1
Win1

Windows2
Win2


Windows3
Win3

Windows NT4.0
WINNT


Windows95
Win95

Windows98
Win98

Windows Me
WinME

Windows 2000
Win2000

Windows XP
winxp

Windows Vista
WinVista

Windows7
Win7

Windows8
Win8

Windows10

Win10


といった感じです。上の一覧を見ると、なぜ急にWindows7という名前になってしまったのか、それまではXPやVistaなどといった名前を使っていたのに、急に数字になったのか。Windows95やWindows98などといった発売年月を使った名前だとまだわかるけど、なぜ「7」なのかといった疑問が出てきます。 
 Microsoftの公式によれば、Windows7は7番目のOSだからWindows7とつけたと説明していますが、どう数えても7番目ではない...と思います。が、実はWindows7は7番目のOSだったようです。

 Microsoftによると、

1番目のOSーWindows1
2番目のOS-Windows2
3番目のOSーWindows3
3番目のOSの改良型ーWindowsNT4
4番目のOSーWindows95
4番目のOSの改良型ーWindows98
4番目のOSの改良型の改良型ーWindows Me
5番目のOSーWindows2000
5番目のOSの改良型ーWindowsXP
6番目のOSーWindows Vista
6番目のOSの改良型として予定していたが、結局7番目になったOSーWindows 7

 ということになります。実はWindows7、内部的には6番目のOSの改良型、つまり6.1的な存在となっていますが、なぜ外部に「7番目のOS」としてWindows7と公表しているのでしょうか?この原因はこの前のWindows Vistaが原因となっています。
 皆さん分かっている人も多いと思いますが、Windows Vistaは非常に酷評なOSでした。まず、酷評の大きな原因が「重たい」「動きが遅い」といったのが多く、このVistaを嫌う人が続出しました。しかしMicrosoftはVista以前のXPからユーザーを脱却させようと必死でした。
 そのため、新たなOSとしてWindowsVistaが使用していた別カーネルを搭載して7番目のOSを発表する予定でしたが、互換性の問題や開発時間の問題などがあったことから、Windows Vista を基に改良したカーネルが使用されました。しかし、「Vista」の改良という所を前面に出すと裏目にでる可能性があることから、あえて新しいOSとして印象付けるために「7番目のOS、Windows7」として発表したのです。

 次に、Windows 8の次にWindows 9がなく、Windows10になりました。9番目のOSにもかかわらず、Windows10となったのなぜでしょう?
 これはみなさんも分かっている人も多いと思いますが、Windows 9にすると、Windows95やWindows98と混同してしまうからです。
 Windows95やWindows98の場合、一般的に「Windows9x」といった表記をします。実際OSなどのプログラム内部でもこのような「Windows9x」が使われており、これに「Windows 9」が加わると、Windows95やWindows98と同じOSとして認識されてしまう危険性があるため、9を飛ばして10にしました。
 また、NTシリーズのバージョン表記も
Windows VistaーNT6.0
Windows 7ーNT6.1
Windows 8ーNT6.2
Windows 8.1ーNT6.3

に対し、Windows10ーNT10.0と完全に新しいOSとしてNTバージョンも更新されています。

 次にWindows Meの名前の由来ですが、Windows Meは正式名称は「Windows Millennium Edition」で「Millennium=千年」単位にあたる西暦2000年に発表されたことから来ました。数字の2000という数字がNT系の「Windows 2000」で使われており、それに対し9x系の延長から2000とは違う「Millennium」にしました。

 Windows XPの名前の由来は「Experience(エクスペリエンス)」が由来で、「経験・体験」を意味し、使用しているユーザーすべてに最高の体験を提供することからつけられました。


 Windows Vistaの名前の由来はイタリア語から来ています。この「Vista」はイタリア語で「眺望・光景」を意味する言葉で、「今までの溢れている情報を整理し、新しい未来を垣間見せる」という願いを込めて付けられたそうです。


 といったようにいろいろな名前を付けていましたが、最後は「シンプルイズベスト」となって現在の「Windows10」ような呼び名に現在はなっています。Microsoftは「Windows10以降のOSはない」と現在は言っていますが、現在は言っているだけで、未来に方針転換し、新しいOSを出すかもしれません。その時は「Windows11」となるのか、また、別の名前になるのか?あるいは「Windows」というそもそもの名前を捨てるのか...そんな話でした。