Win10
 Windows10の今月10月の定期累積更新プログラム適用後、ネットワークに接続されているプリンターが接続できないという不具合が確認されました。
 今回確認されたのは、WindowsXPのパソコンに接続されているプリンターで、PRTポートに接続されているプリンターが開けないといった不具合です。USB接続のプリンターについては確認できていませんが、おそらく同様にプリンターが開けないかもしれません。

 先月はWin10累積更新プログラムKB5005565の影響で共有プリンターが印刷できなくなった問題が発生していましたが、今回このKB5005565を適用していなくてもこの現象が発生しています。
 この問題についてネット上では確認されていませんが、実は管理人の仕事場で突然累積更新後、XPのパソコンに接続されているプリンターが接続できなくなったことからこの問題が発生したことがわかりました。
(プリンターは特殊なプリンターでXPでしか使用できなく、XPのパソコンをプリントサーバーとして使用しているものです。)

 原因の累積更新プログラムは「KB5006670」によるもので、このプログラムを一旦アンインストールすることで、一旦問題は回避することがでます。

 ただし、累積更新プログラムをアンインストールし、更新を一旦停止(延期)することはあまりセキュリティ上よくありませんので、下記の方法でレジストリの変更を行い、累積更新プログラム(KB5005565・KB5006670)を再インストールすることをお勧めします。



 レジストリの変更は以前の不具合(CVE-2021-1678の脆弱性)に対処するため、レジストリ値を手動で変更する必要がありました。
通常はこのレジストリ値が「0」だったため、脆弱性対策有効にしない限り印刷が出来ました。


【キー】HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control\Print

【DWORD】RpcAuthnLevelPrivacyEnabled

【値】『1』で脆弱性対策有効、『0』で脆弱性対策無効


 しかし、先月以降の更新(KB5005565)の適用後、このデフォルト値が自動的に「1」になったため、印刷が不能になったと思われます。この値を「0」にすることでプリンターの問題は累積更新プログラム適用を行っても回避することができます。もし、レジストリ値がない場合は新規で追加してもかまいません。


 このレジストリ値を変更しても不具合がでる場合は累積更新プログラム(KB5005565・KB5006670)を削除するしかありません。