
本日は過去の記事を再掲載いたします。
最近の北朝鮮のニュースを見ていると、市民がスマートホンを持っていたり、パソコンを操作している映像がよく見られ、近代化が進んだように見られ、インターネット化が進んだように見られます。ひと昔前では考えらない光景でしたが、国の情報の発信方法にもよりますが、「こんなに北朝鮮は近代化になった」ということをアピールしているように思えます。しかし、実際にはまだインターネット環境等はそうでもないようです。

上の写真は北朝鮮でスマホを購入したときに一緒についてくるチラシです。このチラシには利用可能なすべてのサイトが記載されています。すべてです。
(写真はhttp://arstechnica.comから引用)
よーく拡大して見ると、何やらアドレスの表記が変ではないでしょうか?
拡大した画像が下の画像です。拡大して見やすいようにしてみました。

コンピュータ関係に携わっている人やちょっとネットワークに詳しい人ならもう分かりますよね。そうです。サイトのアドレスはすべて「プライベートアドレス」です。
IPアドレスにはグローバルアドレスとプライベートアドレスがあり、簡単に言うと、グローバルアドレスは世界でどこでもこのアドレスからサーバーや端末が特定できるアドレスで、みなさんがインターネット接続しているときに割り振られているアドレスがグローバルアドレスです。
一方、プライベートアドレスは社内LANや家庭内LANなどで自由に使用されるアドレスで、あくまでのその範囲内でしか認識されないアドレスです。そのため、プライベートアドレスは自由に使える反面、家庭内や社内だけの認識番号になります。
なぜ、北朝鮮ではこんな状態になっているのでしょうか?
まずは世界各国で使用されいるIPアドレスの数を調べてみましょう。
https://ipv4.fetus.jp/
国/地域別IPアドレス割当数一覧(外部サイト)
上のサイトを見ると、日本では203,365,120個のグローバルIPアドレスがあるのに対し、北朝鮮では1,024個しかありません。北朝鮮にはほとんどグローバルアドレスが割り振られていないのです。
しかも割り当てられているアドレスは175.45.176.0から175.45.179.255までというからビックリです。
北朝鮮でグローバルアドレスが割り振られているのは、軍や国家内の重要な端末だけであとは使われていません。むしろ使えないようにしています。
グローバルアドレスを使用し場合、海外の情報が入りやすくなり、国家の運営にとても影響を及ぼすからです。なぜ、海外の情報が入ったらまずいのかみなさんわかりますよね。
そのため、北朝鮮では国内の情報だけ閲覧できるように、国全体で強引に「社内LAN」みたいなことをやっているのです。
また、北朝鮮では「検索サイト」が存在しません。検索する必要がないからです。最初に言った通り、ポスターについているサイトが「国内すべて」のサイトですので、それで完結してしまうわけです。ある意味むちゃくちゃなインターネット網?で、これで運営されているから驚きです。
このように北朝鮮では「デジタル社会化に向かう」と言いつつ、強固な情報統制をとるには、なるほど考えたなと思います。
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