【Win 10/11】「SFC / scannow」の実行中にキャンセルするとどうなる？【疑問】 : 0から楽しむパソコン講座のブログ

　このブログで修復時に度々出てくる「SFC / scannow」コマンドですが、このコマンドを途中でキャンセルすると、どうなるのかといった疑問がある人もいると思います。さてどうなるでしょうか？

　まず、「SFC / scannow」コマンドは、Windowsシステムファイルチェッカーの一部であり、破損または欠落しているシステムファイルをスキャンして修復するように設計されています。このコマンドにより、システムファイルの整合性を確認し、破損等があれば修復します。

　このプロセスを途中で停止する必要がある場合は、停止させることができます。これを行うには、コマンドプロンプトウィンドウを閉じるか、コマンドプロンプト上でCtrl+Cショートカットを使用してスキャンを中断します。この操作により、スキャン処理が直ちに停止します。

　では、中止した場合はどうなるかと言いますと、コンピューターに大きな問題は発生しません。このツールは、中断を安全に処理するように設計されています。ただし、中止した場合の考慮すべき点がいくつかあります。　

1.部分的な修復が行われてしまう

　スキャンが途中で停止した場合、すでに完了した修復はそのまま保存されます。つまり、SFCプロセスが破損したファイルを特定して修復を開始したファイルは、中断後も修正されたものになります。ただし、スキャンされていない残りのファイルはチェックまたは修復されません。これにより、一部の破損したファイルが未解決のままになる可能性があります。

2.システムの安定性
　　

　通常、SFCスキャンを中断してもシステムが不安定になることはありません。停止した後もシステムが正常に動作します。ただし、スキャンされていないファイルは、将来のシステムのパフォーマンスや安定性に影響を与える可能性のある問題が含まれている可能性があることに注意することが重要です。

では、途中から再実行する場合は？

　そのままもう一度「SFC / scannow」コマンドを実行します。これにより、中断されたセッション中にチェックされなかったファイルを含むすべてのファイルを再度スキャンできます。

やってはいけない行動は？

　「SFC / scannow」の進行中にコンピューターの電源を切ることです。スキャンを中断するよりも複雑な問題となり潜在的に危険です。電源を切ると次のような問題が発生します。

システムファイルの破損

　スキャン中に強制シャットダウンすると、ファイルシステムが破損する可能性があります。これは、システムがファイルの書き込みまたは修復の途中である場合に特に当てはまります。SFCツールは、中断を処理して操作を再開するように構築されていますが、突然のシャットダウンにより、このプロセスが中断される可能性があります。また、スキャン中にPCの電源を切り、アクティブにファイルを修復していた場合、システムが不安定になる可能性があります。
　ただし、Windowsは通常、このような中断を大きな問題なく処理する機能が備えています。再起動時に問題が発生した場合、Windowsは自動修復プロセスを実行して、突然のシャットダウンによって引き起こされた不整合を解決する場合があります。

　何事も焦らないで、まして強制的に電源を切らないでください。修復は時間をかけてでも終わりますので、そのまま待ちましょう。