SSDは最新の記憶媒体であり、ハードディスクに比べて高速アクセスが可能です。最近は価格も下がっており、多くの人が導入を検討しているでしょう。しかし、SSDはハードディスクとは異なる記憶媒体であるということを理解する必要があります。ここではSSDの取り扱いについて簡単にご説明します。
1.SSDの記憶方法
このように、SSDは「フラッシュドライブ」のお化けといった感じです。
2.SSDの耐久性と寿命
SSDの寿命は、その「酸化膜」の耐久性によって決まると言えます。データの書き込みの過程で「酸化膜」に繰り返し電圧をかけると、絶縁不良を引き起こす格子欠陥が生じ始めます。これらの格子欠陥が発生すると、電子を保持できなくなり、結果としてデータが保持できなくなります。これは電子が漏れ出してしまうためです。この酸化膜は数万回から数十万回の書き込みに耐えられるとされています。格子欠陥が多くなると、SSDの寿命が尽きることになります。
最近の大容量記憶装置では、酸化膜が非常に小さくなる傾向にあり、その結果、「格子欠陥」の発生が増えています。ハードディスクと異なり「電子での保存」を行うため、保存領域が微細化すると、一箇所の格子欠陥が発生すると周囲の酸化膜にも影響を及ぼし、データエラーの原因となります。現在、この問題に対する改善策が進められていますが、完全な解決には至っていない状況です。
SSDの書き込みプロセスはハードディスクとは大きく異なります。ハードディスクでは新しいデータを未使用の領域に上書きすることができますが、SSDでは直接上書きができません。そのため、古いデータを消去した後に新しいデータを書き込む必要があります。これにより、書き込み時にはハードディスクと異なり、書き込み箇所に2回アクセスすることになると理解すると良いでしょう。
SSDの寿命は、使用年数よりも「アクセス回数」に大きく影響されます。これは、「酸化膜」の劣化によるものです。具体的な回数を示すのが難しいため、バイト数で表すと、約700~1000TBの書き込みが行われた時点でエラー率が上昇するとされています。ただし、最新の製品では2000TBまでの書き込みに耐えるものも登場しています。
3.SSDのトラブル
SSDでのトラブルはハードディスクと違い、エラーが起こった場合は普及不可能(データ取り出しができない)と考えた方がいいでしょう。
4.SSDでやってはいけないこと
SSDでは、Windowsに標準で含まれている通常のデフラグを実行すべきではありません。このデフラグがSSDの寿命を短くする主な原因です。SSD専用のデフラグソフトウェアを使用しましょう。また、SSDドライブには動画などの大きなファイルを保存しないようにしましょう。SSDの耐久性に関しても述べたように、一定量以上のデータを書き込むとエラー率が上がり、大容量ファイルを書き込むとそれだけで寿命が縮むことになります。
パソコンの電源を強制的に抜くことは、SSDを破損させる最悪の行為であり非常に危険です。これはハードディスクにも当てはまりますが、SSDでは特にリスクが高いです。ハードディスクはアクセスランプを基に判断し、場合によっては電源を抜くこともありますが、SSDは電気的な書き込みを行っているため、より危険性が増します。
また似ているケースで怖いのは意図しない「瞬電」です。雷の落雷などでほんの一瞬電気が消える場合があります。これはSSDにとっては一番怖いことです。瞬電が起きてSSDが壊れた話はよく聞きますので注意しましょう。
SSDはハードディスクと異なり、非常にシンプルな構造をしています。SSDとはSolid State Driveの略称で、「固体ドライブ」と直訳されます。SSDはハードディスクと違って、基板と不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)のみで構成されています。
SSDの内部はこのような感じになっています。
このように、SSDは「フラッシュドライブ」のお化けといった感じです。
一方、ハードディスクは機械式駆動構造で、「プラッタ」と呼ばれる記録用ディスク、読み書きを行うヘッド、そしてそれらを動かすモーターで構成されています。
フラッシュメモリには「酸化膜」があり、電圧をかけることで電子を閉じ込め、データを記憶します。通常は絶縁状態の「酸化膜」ですが、データを記録する際には電圧をかけて通電し、電子を閉じ込めます。
2.SSDの耐久性と寿命
SSDの寿命は、その「酸化膜」の耐久性によって決まると言えます。データの書き込みの過程で「酸化膜」に繰り返し電圧をかけると、絶縁不良を引き起こす格子欠陥が生じ始めます。これらの格子欠陥が発生すると、電子を保持できなくなり、結果としてデータが保持できなくなります。これは電子が漏れ出してしまうためです。この酸化膜は数万回から数十万回の書き込みに耐えられるとされています。格子欠陥が多くなると、SSDの寿命が尽きることになります。
最近の大容量記憶装置では、酸化膜が非常に小さくなる傾向にあり、その結果、「格子欠陥」の発生が増えています。ハードディスクと異なり「電子での保存」を行うため、保存領域が微細化すると、一箇所の格子欠陥が発生すると周囲の酸化膜にも影響を及ぼし、データエラーの原因となります。現在、この問題に対する改善策が進められていますが、完全な解決には至っていない状況です。
SSDの書き込みプロセスはハードディスクとは大きく異なります。ハードディスクでは新しいデータを未使用の領域に上書きすることができますが、SSDでは直接上書きができません。そのため、古いデータを消去した後に新しいデータを書き込む必要があります。これにより、書き込み時にはハードディスクと異なり、書き込み箇所に2回アクセスすることになると理解すると良いでしょう。
SSDの寿命は、使用年数よりも「アクセス回数」に大きく影響されます。これは、「酸化膜」の劣化によるものです。具体的な回数を示すのが難しいため、バイト数で表すと、約700~1000TBの書き込みが行われた時点でエラー率が上昇するとされています。ただし、最新の製品では2000TBまでの書き込みに耐えるものも登場しています。
3.SSDのトラブル
SSDでのトラブルはハードディスクと違い、エラーが起こった場合は普及不可能(データ取り出しができない)と考えた方がいいでしょう。
ハードディスクでは、エラーが発生しても修復ツールを使用してセクタを修復することで、一部のデータが損傷する可能性はあっても、他のデータに影響は及びません(ただし、物理的な衝撃による損傷は除きます)。
一方で、SSDでは記憶領域のチップが一つでも損傷を受けると、アクセスが不可能になることがあります。SSDには多数のフラッシュメモリが搭載されており、これらの一つに内部損傷があるとデータを読み取ることができません。
さらに、ハードディスクは故障する前に何らかのサインが現れることがあります。異音がしたり、書き込みに時間がかかるなどの症状が出ることがありますが、SSDではそういった前兆がなく、突然ドライブが認識されなくなることがありますので注意が必要です。
4.SSDでやってはいけないこと
SSDでは、Windowsに標準で含まれている通常のデフラグを実行すべきではありません。このデフラグがSSDの寿命を短くする主な原因です。SSD専用のデフラグソフトウェアを使用しましょう。また、SSDドライブには動画などの大きなファイルを保存しないようにしましょう。SSDの耐久性に関しても述べたように、一定量以上のデータを書き込むとエラー率が上がり、大容量ファイルを書き込むとそれだけで寿命が縮むことになります。
パソコンの電源を強制的に抜くことは、SSDを破損させる最悪の行為であり非常に危険です。これはハードディスクにも当てはまりますが、SSDでは特にリスクが高いです。ハードディスクはアクセスランプを基に判断し、場合によっては電源を抜くこともありますが、SSDは電気的な書き込みを行っているため、より危険性が増します。
また似ているケースで怖いのは意図しない「瞬電」です。雷の落雷などでほんの一瞬電気が消える場合があります。これはSSDにとっては一番怖いことです。瞬電が起きてSSDが壊れた話はよく聞きますので注意しましょう。
設置環境には十分注意が必要です。特に、パソコン内部の「ホコリ」は非常に危険です。ホコリは吸排気を妨げ、内部を過熱させるだけでなく、「帯電」を引き起こすことがあります。多くのハードウェア故障は、実際にはこの帯電によって発生しています。帯電は、場合によってはパソコンの中心部である「マザーボード」をも故障させるリスクがあります。SSDも同様に故障の危険があるため、注意が必要です。
SSDは取り扱いが難しい記録媒体です。SSDの普及に伴い、一部ではSSDが「完璧」であるという誤解が広がっていますが、実際にはそうではありません。
重要なのは「バックアップ」です。他の記憶媒体と併用し、大切なデータはハードディスクなどにも保存することを推奨します。
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