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 現在はパソコン周辺はほとんどUSB接続に変わり、周辺機器も新しいものが出るもの、ほとんどは変わっていません。しかし、中には時代とともになくなっていった規格や周辺機器がありますが、実はまだ現役なものがあります。今回はその現役なものをご紹介しましょう。
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1.モデム
 昔はこのモデムで電話回線を接続し、インターネットを楽しみました。電話回線なので、通話料と同等の料金がかかるため、夜9時以降の「テレホーダイ」という時間にインターネットを接続していたのを思い出します。しかし、現在はほとんどがADSLや光回線での接続となり、「モデム」は姿を消しました。
 しかしまだこの「モデム」が現役なところがあるのです。それは「アメリカ」です。アメリカの約半数はまだ光回線などインターネット網の整備が実はなっておらず、今でもモデムでの接続を主に使っているユーザーがまだいるんどえす。そのため、今でもこの「モデム」に新製品が出ているというから驚きです。やはり国土が広いため、光回線を全土に整備するまでのはまだまだ時間がかかるでしょう。

SCSI

2.SCSI
 昔の周辺機器の接続と言えばSCSIが主流でした。しかし、USBが登場してからSCSIの接続形態はどんどん下がり、今ではほとんど見られなくなりました。SCSI接続には機器のID番号を設定し、ひとつのSCSI接続には最大7台まで接続という条件がありました。
 実は現在でもサーバーのサブハードディスクの接続に使用されています。
 なぜ、サーバーのサブハードディスクの接続にUSB接続をしていないのかと言いますと、SCSI接続がUSB接続よりも信頼性が高いということです。USB接続は設定など面倒なことがいらないため、簡単に使用できますが、その反面、信頼性がSCSI接続よりも低いということです。
 サーバーの場合、いろいろなトラブルを想定しなければならないのですが、その中に、「USB機器」を認識しないといったことも考えなければなりません。何らかのOSの異常によりUSB機器を認識しなければ当然サブハードディスクが読めなくなる可能性があります。その場合、復旧する方法としてコマンドの実行などで復旧を行う場合もありますが、USB接続の場合、認識しないといったことがあります。その反面、SCSI接続はほとんど認識できるため、復旧が容易ということです。
 実はUSB接続のトラブルはめったに起こりませんが、いったん何かトラブルがあると、復旧するのにものすごく面倒になります。そのため、コストがかかってもSCSI接続を使用しているところは今でも多いのが現状です。
 またSCSI接続はCPUに負担がかからないため、処理速度や安定性なども考慮してSCSIは今でも現役と言えます。

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3.PC-98
 昔の日本のパソコンの代表ともいえるPC-98シリーズですが、現在ではめったにお目にかかりません。持っている人は相当の「マニア」とも言えますが、実はまだ現役で使用しているところがあるのです。工場関係の制御の端末として今でも使用しているのです。
 PC-98時代は高度成長期でもありました。sこのため、工場などでも新しい設備が導入され、その制御端末としてPC-98シリーズがよく使われていました。現在でも工場などではその設備を使用しているため、PC-98が現役となっているわけです。
 簡単に「新しいパソコンに替えたらいいのでは」と思いでしょうが、実はなかなかそうも行きません。
 昔はWindowsがなかった時代でした。プログラムはすべて専用に作っていたのです。起動や設定環境の構築などすべて作っていました。現在のWindow上にプログラムを移植するのは至難の業とも言える状態です。その当時のプロクラムを解読できる人がいないのです。もし、解読して移植したとしても、現在のWindows上でプログラムを動かすとなれば相当の労力がかかり、当然高額な費用もかかります。そのため、現在でも仕方がなくPC-98を使い続けている工場があるわけです。
 PC-98のハードウェアも少なくなりました。今では古いマシーンながら高値で取引されているみたいです。

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4.フロッピー
 現在ではあまりお目にかからなくなった「フロッピー」ですが、今でも地味に使用されています。
 まずはワープロですが、現座でも昔のワープロが健在で使用している人がおり、保存などにはフロッピーが使用されています。
 また、官公庁関係などでもフロッピーが使用されています。これは、昔のデータの保存がフロッピーで保存されているものがあるため、現在でもFDDドライブがなければならないそうです。

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 驚くことに、アメリカの核兵器運用に、「8インチフロッピー」が現在でも使われているということです。
 現在は3.5インチですが、その前は5インチでして、さらにその前の8インチということです。
 アメリカの国防総省では現在システムほ変更を行っているそうですが、なかなか予算が下りないため現在でも古いシステムを使わざるえない状況になっているそうです。

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5.MOディスク
 フロッピーよりも高容量で保存できるということで爆発的に普及したMOディスクですが、みなさんはよくこのMOドライブに「秘密の画像」を保存していた人が多いのではないのでしょうか。
 このMOディスクですが、現在個人で使用している人はあまり見かけなくなりました。
 しかし現在でも印刷業を中心に使用しています。対応保存年数長いことと、手軽に使えることから写真や印刷の版の保存などに現在でも使用しています。
 USBメモリを使えば良いのでは?という意見もありますが、USBメモリは実は長期保存にはあまり向いていないのです。しかも、USBメモリでエラーが起きると全部データがなくなるといった危険性があります。MOドライブの場合、一部データが消えても、残りのデータの普及が容易であるため、安全性も考えた上で現在でも使用しているということです。


6.磁気テープ
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 昔のサーバーは磁気テープからデータを読み出して起動していましたが、この磁気テープは現在でも使われています。磁気テープといってもオープンリールのような大きなテープではなく、小型化されており、カセット式となっています。現在ではサーバーのデータ保存に使用されています。
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 磁気テープの場合、容量に対してのコストが安く安全に保存できます。
 ハードディスクに保存という手もありますが、ハードディスクが物理的に破損した場合のことも考えて、最終的な保存方法として、別のメディアで高容量の保存方法として磁気テープを使用しています。

 余談ですが、同じ磁気テープで、「カセットテープ」がありますが、実は、このカセットテープの需要が復活しているのです。
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 一時期CDなどに押されて、カセットテープは衰退していきました。それにより、各メーカーがカセットデッキの生産を中止していきましたが、実は格安家電メーカーがこのカセットデッキを今でも作っており、手軽に「録音・再生」できることから「カセットテープ」の需要が復活しております。
 今年、新しくカセットテープの新製品も発表されるほどの勢いになり、なんと自動車のオーディオも今まではCDやDVDデッキが主流でいたが、ここに来てカセットデッキの人気も伸びて、新製品が開発されているそうです。
 昔から使っている人は「手軽さ」から、またカセットを使ったことがない世代は逆に「新感覚」といこともあり、現在では「カセット」の人気が急上昇しているわけです。

 このように、私たちの身のまわりから消えた周辺機器でも、どこかでは現役で使用していることが良くわかります。古いテクノロジーでも、良い点を生かして現在でも使用しているわけです。