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 みなさん「エクセル方眼紙」という言葉をご存知でしょうか?エクセルを方眼紙のように利用し、書類のひな型として使用する方法です。この「エクセル方眼紙」の利用について、最近賛否両論の議論が多くなっていますので、この問題についてちょっと考えてみましょう。
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 最近、この「エクセル方眼紙」についてニュースがありました。政府内でエクセル方眼紙の使用の禁止令が出たということです。これは自民党の河野太郎議員が、「神(ネ申)エクセル」と呼ばれるエクセルをワープロのように使って作成された書類について、自治体に改善させる意向を示したとのことで、自治体はこの件に関して頭を抱えているようです。
 この件については、以前からも何回か話題にありましたが、このように大々的にニュースになったのは初めてだと思います。
 
 この「エクセル方眼紙」について何が悪いのかということですが、簡単に言うと「エクセル方眼紙」を使用するとデータ化ができないといった理由みたいです。確かに一理ありますが、ちょっと待ってください。データベース化できないというのが分かりますが、そのデータをデータベース化する場合、どこで間違いなどをチェックするのか疑問に感じました。

 ここから先は私個人の意見・考えですので、これがいいとか悪いとかと言う問題ではないのですが、エクセルを使って直接データベースするのは確かに効率から考えれば良いことですが、データの改ざん問題や記載チェックはどうやって行うのか、そこまできちんとした完璧な決まりを作り、記入する側(データを入力する側)が間違いなく出来るのであれば良いのですが、操作するのは人間ですから当然間違いがあります。

 データベース化してから間違いを探すというのは逆に労力がかかると思います。
 その問題が大きく取り上げられたのが「年金問題」です。ちょっと問題の質は違うと思いがちでしょうが、根本の問題は同じなのです。

 年金問題は紙ベースのデータをデータベース化するときに「取り決め」や「チェック」を行わず、アルバイトなどなどを使って機械的にデータベース化してしまいました。その結果、消えた年金問題とかなんとかいろんな大きな問題が出てきたと思います。

 各自治体は紙で記入し、それをチェックしながら入力してデータベース化していく。あたり前の方法を取っているのです。それを政府がただただ効率の問題だけで「エクセル方眼紙」を禁止させるというのはすごく無謀ではないかと思います。

 また、その他にもいろいろな問題があって結果的には政府は「エクセル方眼紙」を禁止したのでしょうが、それに対する具体的な代案や方法はしっかり指導や方法の構築を行っているのでしょうか?

 また、この「エクセル方眼紙」を禁止するにあたって、禁止賛成の専門家がどうとかこうとか言っているみたいですが、(エクセル方眼紙を使うことで生産性を下げているなど)、政府の内部の事情は私にはよく分かりませんが、データの信頼性を高めるには当然生産性は下がります。信頼性・生産性どちらを重視するかと言う問題ではないのでしょうか?ペーパレスを目指す=チェックが不十分になるという大きな問題を忘れてしまっていると思います。

 ここまでの話はあくまでの「私のつぶやき」です。ご了承ください。

 企業でもこの「エクセル方眼紙」を使っているとことが多数あります。
 なぜ「エクセル方眼紙」を使用するのか。エクセルは本来、データを処理するアプリケーションですが、なぜか「エクセル方眼紙」という使い方をするようになったのか。エクセルは仕事の中で欠かせないアプリケーションになったからです。それにより、エクセルの本来とは違った使用方法、つまり「エクセル方眼紙」がいつのまにか確立されてしまったのです。

 フォームを作るのであれば「ワード」でも良いのではという意見も多数ありますが、ワードは罫線を使うのには「使いにくい」から、みなさん「エクセル」を使用するようになってきたと思います。

 この大きな問題を解決するには、ズバリ「フォームを作るアプリ」が開発されれば良いのでしょうが、操作性や汎用性・機能などいろいろなところが使用するユーザーに「分かりやすい・使いやすい・他と互換性がある」などといったところをクリアしなければなりません。つまり、現在のエクセルの「エクセル方眼紙」はみなさんが使えるから広まったと言えるでしょう。

 今回。政府内でエクセル方眼紙の使用の禁止令が出ましたが、かえって効率が悪くなるのと、いろいろな仕事の弊害が出てくると思います。それを実感するのは禁止令を出した本人ではなく、政府などで仕事をする「職員たち」です。

 今回の件は簡単なニュースではありますが、いろいろな問題や意見が多数出てきそうなニュースだと思います。仕事もいろいろなやり方があるのと同じことと言え、それを統一化するといったある意味無謀な問題ではないのでしょうか。